農業経営とインボイス制度導入の影響

インボイス制度とは、適格請求書等保存方式制度のことで、
消費税の申告において仕入れ税額控除の要件として、適格請求書(納品書、領収書含む)及び帳簿の保存が必要となる制度です。
取引において発行または受け取る請求書等が適格請求書と認められるためには、適格請求書を発行することのできる【適格請求書発行事業者】となる必要があります。

【適格請求書発行事業者】になるには、管轄の税務署に登録申請書を提出し、登録を受ける必要がありますが、免税事業者は適格請求書発行事業者となることができないため、
課税事業者となった上で、適格請求書発行事業者となるか。適格請求書発行事業者になることを諦めるかの選択が必要となります。
仮に、免税事業者が適格請求書発行事業者になる必要がある場合には、令和5年3月31日までに登録申請書のみで登録を受けることができます。
この場合、令和5年度の申告において、9月末までの取引が免税取引、10月1日からは課税資産の譲渡等については納税義務が発生ます。

ここで、免税事業者か課税事業者の選択において留意が必要なケース
〇この前後で事業承継を検討し、事業用資産の譲渡が想定される場合
〇集落営農等が法人化で、農事組合法人形態で従事分量配当制を検討されている場合
〇農業者等で、JA等のへ出荷(JAが運営する直売所を除く)をされている場合には、いわゆる【農協特例】無条件委託・共同計算方式により、適格請求書発行義務が免除され、JAが買い手に発行してくれます。
〇直売所を通した販売にはこの特例が使えません。また、直売所を運営する企業においては、出荷者が適格請求書発行事業者でなければ、媒介者として代わりに発行することもできないため、顧客が一般消費者であれば、影響がありませんが、課税事業者等であれば
適格請求書発行できないことになります。
〇農業組織が任意組合の場合は、代表者が税務署に届出かつ構成員全員が適格請求書発行事業者であることが求められます。

〇インボイス制度には経過措置として、令和8年9月末まで仕入税額相当額の80%、令和11年9月30日まで、仕入れ税額相当額の50%までは適格請求書発行事業者でなくても
控除できる制度が設けられております。

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